少し前に久しぶりにヤフオクで、パールの13"×11"のタム(WILD WING)を安く手に入れた。
今のセットの13"×11のタムを、少し浅めの胴のシングルヘッドに変更し、コンパクト化、軽量化を図ろうとの目論見だ。あわよくば、切断した内のもう1個の浅胴の方は今のスネア代わりにできるかとも思い。
現在使用中の13"タムは、今や貴重なPXモデル。これのシェルを切断するのは勿体無い。そこで、できるだけお金をかけずに何かやってみようというわけさ。
落札価格600円。送料ほか含めて約1500円。まあ安いやね。落札価格は1000円くらいにはなるかと思ってたから。
以前私は無名メーカーの12"タムを100円~で出品したら、見事に100円で落札されたことがある。100円にはまいった
せめて300円くらいにはなると思っていた。でも、掃除して丁寧に梱包して送りました。落札者の方はえらく恐縮して、感謝してくれました。人に喜ばれるのは嬉しいものです
さて、届いたタム: ヘッドはないし、ラグ、タムブラケットはビッツだらけ、ラグをつけるネジも錆付き状態。フープも錆あり、塩ビのカバリングも一部変色、波打ちあり
かなり過酷な保管状況に晒されていた物のようで、ジャンクの一歩手前。しかし、シェル自体はまだ使えそうなので一安心。
さて、どう料理するか。
問題点は沢山。波打ったカバリングを代えたい気持があるも、カバリングを代えるには、ラグを取り外さなければならない。しかし、ラグ装着ねじが錆び付いているので、出品者の方も言っていたようにラグを外す際にネジとともにラグが破損する可能性がかなりありそう。代替ラグを購入するくらいなら、このタムを入手した意味はない。
カバリングを外すのに手こずる可能性もある。そこで、カバリングはそのままでいくことに決定。
シェルの切断はドラムショップに頼めば、5千円くらいはかかるので、想定外。シングルヘッドタムの獲得が目的なので、今回はエッジ加工も不要だしね。シェルを切断するにはラグを外したいのだが、これも必須とはいえない。
よって、カバリングがついたまま、ラグが付いたままでもいい、自分でノコギリを使ってやってみる、これが今回の作戦だ。
10.10 作戦実行
(1)先ず、切断部位をどこにするかを検討。深胴と浅胴に分割切断するのが目的。
ボトム側寄りに空気孔がある、空気孔に装着された金具は、一旦外すとまず破損してしまい、再利用は出来なくなる。
よって、空気穴を避け、そのまま残し、穴ぎりぎりのボトム側(=ボトム側のラグぎりぎりの所でもある)を切断線とすることに決定。
浅胴の深さは約10cmくらい。深胴の方の深さは何インチになるのか? その辺りは深く考えないで進める。
(2)ボトム側のラグ装着ネジは錆び付いていなかったので、ボトム側のみラグをすべて外した。打面側はラグ付き、ボトム側はラグなし。不安定となるかもしれないが、ボトム側のラグ付近ギリギリの部分が切断線となるので、ボトム側のラグは外した方がよいとの理由で。
(3)予定切断線の位置に、コーナンで購入した18mm幅マスキングテープを巻き付ける。
(4)マスキングテープ上に青色マジックペンで切断線を付ける。別に青色である必要はないが。この切断線は、マジックペンを床から所定高さに横向きに固定した状態で、ペン先に接するようにシェルを床面上で回転させればよい。以前、Webで知った。
家の中で、壁の端部にマジックペンをガムテープで固定し、ずれないように注意を払いながら、床面でシェルを回転させた。うまく切断線を描くことができた。見かけ、エッジに平行な、真っ直ぐなラインが描かれている。これで切断準備は完了。
(5)いよいよ切断。丸のこなどの電動のこぎりなどないので、両刃のこぎりで行う。横挽き歯で切断。
ノコギリを使うのは久しぶりだ。十年いやウン十年ぶりか。果たして上手く切れるのだろうか。
ええい、リハなしで、いきなり本番突入
マジックペンで描いた直線に沿って慎重に歯を載せ前後に引く。線上を切るのか、線に沿って切るのか、どちらが正しいのか知らないが、線を定規に見立て、線にぴったり沿うように切ることにした。
うむむ、マスキングテープの威力は大きい!歯の滑りは殆どなく、ラインに沿って直線状の筋が入る。その筋を伸ばしつつノコを前後に動かす。少し力を込めて前後に引く。やがて歯がカバリングからシェルの木材部分に達し、音も変化し、おがくずが出てくる。
しかし、しゃがんでシェルが動かないように手足を使って押さえ込み、右手でノコを引く作業。普段はとらない何とも珍妙な体勢と作業。右肩あたりの筋肉が痛くなって、腰も痛くなる。が、ここで止めるわけにはいかない。
指を切らないように、垂直切断を意識しながらしばらく続けると、ノコギリの歯がシェル部分を貫通して内面に顔を出していた。よし、この調子。全周の1/6ほどシェルを切断した。
思ったより、シェルの木材は硬くない。高価なタムでないことが幸いしているようだ。また、打面側のラグが付いたままなので、置いた際、隣り合うラグがタムを安定させてその回転を抑えるというメリットも少しあるようだ。
休憩を挟みながら、のんびり続行。
途中、気を抜いたら、線が斜めになりかけていて、一瞬あわてる。しかし、反対側からの筋入れで補正できた。
しばらくギコギコ・・・。ノコギリは引いている限り、作業は進行しているので、苦にはならない。というか、進行具合がわかり楽しい。
そして、やっと、二つに切れたー! 切断完了です。
(6)さて、切断の具合はいかに?
ワオ、バッチリじゃん
思ったよりはるかに綺麗な切断面を残している。そして、床に置くと、ガタツキなくぴったり安定している。
これは、80点をあげられる。ここでオイラ、完全に悦に入りました

(7)マスキングテープを剥がして、切断端面をサンドペーパーで仕上げる。ついでにエッジ部分の小さな凹部にパテを塗って、サンドペーパーをかけて滑らかにした。
(8)あとは、ビッツだらけのラグ、タムブラケット及びフープを磨く作業。これはけっこう手先に力を入るので、それなりに根気のいる作業だが、中古品購入後のメンテで慣れているので、苦にはならない。綺麗になっていくのが目に見えるので嬉しい。
スチールウールを使ってゴシゴシ擦る。進行しすぎたビッツ、錆は消えないが、ほどほどで良しとする。ピカールで磨く。 今日はプログレ三昧とかで、FMラジオからプログレが流れている。プログレをBGMにドラム磨き。なかなかオツではありませんか。磨き屋、任務完了。
そして浅胴のシェルにラグを装着し、胴部は完成した。
(9)フープ取り付け用のボルト、ワッシャーも簡単に掃除。クリーナーを吹いて汚れを落とし、556を軽く吹く。
そして、エッジ部を指で撫でてみて滑らかであることを確認し、ヘッド内面にシリコンスプレーを少し吹いてから、シェルにヘッドを載せ、フープを載せ、グリースを注してボルト締め。
深胴のシェルには、手持ちの、中央部がちょっとヨレヨレだが、音が低そうなファイバースキン3を装着。
短胴のシェルには、手持ちの、ノーマルなアンバサダーを装着。
(10)完成
写真がちと暗い。
(11)出来上がったタムの諸元
品名:パール社製 WILD WING 13"
年式:不明 1970~80年代?
材質:不明
プライ数:8プライ
深胴の高さ:18.25cm≒7.2インチ
浅胴の高さ:9.7cm≒3.8インチ
(12)音はいかに?
これは、未だわかりません。正直そんなに期待はしていません。シングルヘッドなので、サスティン、深みは出にくいでしょう。
あまりいい音がしたら、今まで使っていたタムの立つ瀬がありません。
そこそこの音が出れば満足です。
果たしてそこそこの音は出るのでしょうか。音出し後、報告しませう。
<感想>
大した作業ではないけれど、もともとジャンク手前の物をいじって、少なくとも見かけは十分に再生できた。
最大の難関と思い、ややためらいもあった、ノコギリによる切断作業も思った以上に上手くいった。
修理、改造って、やっぱり楽しいものですね
久しぶりにリペアおやじでした
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